元医療脱毛士の想い

 長くエステの仕事をしてきましたが、一度この世界から抜け、専門的に医療脱毛士として医療の現場で働いていたことがあります。ドクターが麻酔をしてからニードル電気脱毛をするという極めて永久脱毛効果の高い方法で、美容の観点というよりも身体の深刻なお悩みに向き合うお仕事でした。

 

その頃からだんだんとレーザーやフラッシュといった光脱毛が主流となってきましたが、それらの光脱毛は黒い毛のみに反応するので薄い産毛や特殊な箇所などに関しては確実性という意味でニードル脱毛がやはり群を抜いていました。ただとても技術力のいるもので特殊ルーペを装着しながら毛根ひとつひとつをスピーディに確実にニードル処理していく方法は技術者の視力にも大変負担がかかり、また長く同じ体勢で集中力のいるお仕事でしたので、体力的にもキツかったことを覚えています。

 

そのようなことから現在日本で主流のレーザーやフラッシュの光脱毛も画期的な方法ではありますが、元医療脱毛士としては、脱毛といえば即効性と確実性のあるニードル脱毛という想いを今現在でも強く持っているため、個人サロンとして開業した当初も脱毛のメニューはあえて作りませんでした。個人サロンではニードル脱毛機器は扱うことはできませんし、エステの光を使ったエステ脱毛も、その光を毛に対してではなく、お肌のシミ・たるみ再生の光フェイシャルのみとし、お肌に特化したフェイシャルエステサロンとして運営してきました。直接毛に長く深く関わってきた身として、それほどニードル脱毛への信頼があるからでした。

 

『永久脱毛』をメインとしたお仕事でしたので、一時的に毛量を減らすワックス脱毛は私の中での認知はそれほど高いものではありませんでした。

ただ年齢を重ねてきた毛へのアプローチとして、今ワックス脱毛の魅力を再認識しています。だんだんと毛根が収縮し毛の成長サイクルも短くなり密度も低下してくるお年頃には、光脱毛に行くほどではないという手や足、腋にもワックス脱毛はとても需要があります。そして一番のおすすめはお顔です。お顔はホルモンバランスの変化から濃い毛が生えてくるようになります。女性ホルモンが減り、男性ホルモンが優位に立ってくるため為です。せっかくスキンケアやフェイシャルエステで透明感のあるお肌を手に入れたとしても、なんだかまたすぐにくすんでいるように感じる時は、このお顔のムダ毛や産毛が原因でもあります。

 

ワックス脱毛は毛根から毛並みをそろえて処理するため仕上がりは赤ちゃん肌のような皮膚が蘇ります。ムダ毛や産毛を一掃してワントーン明るいお肌がすぐに手に入ることもメリットであり、鼻の毛穴の黒ずみにも大変効果的です。化粧水がぐんぐん浸透しやすくなり、特にリフトアップ系コスメは変化がわかりやすく、これは私自身も実感していてフェイシャルエステとはまた違うお肌の仕上がりにとても満足しています。

 

実は簡単に処理が可能なカミソリ処理が一番肌に負担がかかっています。皮膚の角質層を削ってしまうため、毛が生えてくる周期と皮膚が形成される周期がばらばらになり角質層が存在しない皮膚に負担をかけてしまうからです。

 
理想の頻度としましてはフェイシャルエステとの併用でワックス脱毛を3週間~6週間に一度、または季節の変わり目にその都度行うことをおすすめします。皮膚上に天然成分由来のワックス材を塗ることにより角質に負担なく無理なく処理できる脱毛法ですが、毛並みに沿って毛根から抜くために多少痛みは伴います。しかし毛並みを断片的にカットするカミソリ処理とも違い、柔らかい毛並みで自然な感じで生えてくるので剃ったあとのチクチク感がありません。そして次第に生えてこなくなります。ワックス後はお肌の赤みやほてりも出ますが、脱毛後の専用ローションや鎮静パックなどアフターケアもしっかり充実している為、お肌がしっかりと整います。

 

大人のお肌の土台をキレイに魅せる、ワンランクアップエステの一つとしてご提供していくコースが増えたことを嬉しく思います。